北海道は土地が広いうえに地価が非常に安いです。
そのために、各種の新エネルギー基地として期待されています。
現時点で北海道特有の新エネルギーと言えば、風力発電があります。
うろ覚えですが、風力発電は一つ一つの電力量が小さいために、広大な土地の存在が前提となります。そのために北海道に多く見られるのでしょう。
アメリカなどでは広大な国土を利用した大規模な風力発電がおこなわれています。
例えばテキサス州では、風力発電によって過疎から脱出した村などもあります。
その村では綿花を栽培する農家が多かったのですが、乾燥と強い風とで経営状態は厳しい物でした。
そこで広い土地を利用して風力発電を誘致し、農家は農地の一部を提供して収入を得るようになったのです。
このような新エネルギーの開発については、アメリカの方がかなり進んでいます。
アメリカでは良くも悪くも、新たな事業をする際にはいかにして利益を得るかを考えます。
利益が生まれるとわかると否や、すぐに実行に移すのも特徴ですね。
時としてそれは無駄な事業を生み出すこともありますが、成功した場合には大きな財産となります。
ブッシュ政権時代にはバイオエタノールに投資を行っていましたが、あれも新エネルギー開発の一つでした。
その結果、南米の中進国など、穀物の産地の好景気を生み出しましたが、その一方で世界的な穀物価格の高騰にもつながりました。
さらにバイオエタノールは実用の面で様々な問題を抱えていました。
新エネルギー事業のいい面と悪い面がよくあらわれた例でしょう。
アメリカでは現在、一般家庭での電力使用状況を電力会社がコンピューターで管理するスマートグリッドという技術が注目を集めています。
このスマートグリッドを、各家庭でのソーラー発電や、電気自動車と結びつけようという動きがあります。
各家庭でソーラー発電を行い、電気自動車に充電します。
そして、電力消費が激しくなった時やトラブル時など、電力需要が逼迫してきた際に、自宅で停車中の車から今度は電力会社に向けて電気が送られるというものです。
一般家庭でのソーラー発電と電力の買取をさらに一歩進めた技術です。
この関連事業にはアメリカの大企業であるGE(ゼネラル・エレクトロニック社)やGoogleも参加しています。全く新しい形での新エネルギー事業です。
アメリカの話にばかりなってしまいましたが、日本では新エネルギーに関しては一歩遅れている感があります。
また、事業を興すというよりは、ソーラーパネルをつくって売り出すというような面が強いです。
しかしながら、最近ではようやくメガソーラー基地の建設について具体的な話が出てきています。
ソフトバンクが休耕田を利用してソーラー発電をする「電田プロジェクト」などの話も話題を呼びました。
現在は今年の7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が施行され、民間企業がこぞってメガソーラー建設に乗り出しています。
自治体からの補助金制度もその一因でしょう。
⇒⇒⇒「北海道とメガソーラー(2)」へつづく
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